シエナAIラボ｜顔認証技術

顔認証技術は、画像や映像を基に顔によって個人を判別する生体認証技術の一種で、目や鼻・口の形、位置、顔の輪郭などから本人かどうかを識別する手法です。近年、技術の飛躍的な向上により大きな注目を集めています。個人の目、鼻、口などの特徴点の位置や顔領域の位置や大きさを基に照合。「その人の顔の形状において、特徴的なポイントがどこにあるか」を解析し、検出された顔の特徴点から「その人が誰であるか」を判定するという高度な分析技術です。データベースに保存されている本人画像と、カメラなどで撮影した対象者の顔画像を照合し認証を行います。

従来の認証と比べて、なりすましが困難であるためセキュリティレベルが高く、物理的なカギやICカードを持ったり、パスワードの設定が不要になります。また、非接触であり、指をかざす等の操作が不要なため、感染症対策が必要なシーンにおいても重宝されています。決済や銀行口座開設、パスポートとの照合などの本人確認や学習、ビジネス上のやりとりなどをオンライン化するにあたって、「顔認識技術」による「本人確認」「認証」が広く活用されています。

顔認証システムの仕組みとしては、画像のみを取り込む「2D顔認証システム」と、赤外線カメラによって顔を立体的に認識する「3D認証システム」の2パターンがあります。

ビジュアル方式(2D認証)

画像に写る顔の目・鼻・口などの位置を認識し、それをデータベースの人物情報と照合することで特定の人物と合致していると認証する方法。対応する端末が幅広く、選択肢が豊富というメリットがあります。
ただし、太陽や照明による現場の光量が認証の精度へ影響を及ぼしたり、髪型や化粧によって正常に認証できない可能性があるなど、いくつか問題点もあります。

IR方式(3D認証)

2D顔認証システムの仕組みに赤外線センサーを加え、顔を立体データとして認識できる機能を付加したシステム。顔認証の機能が増えるため、2D顔認証システムよも認証精度が向上します。最大のメリットは、顔写真での認証を防ぐことができる点です。また、化粧や髪型が変わっても認証制度に影響がなく、赤外線によって現場の光量にかかわらず顔認証システムを動作させられるメリットもあります。デメリットとしては、赤外線認証に対応する端末が必要となる点などが挙げられます。